【放置厳禁】旧NISA枠はどうすれば良いか

新NISAが2024年に始まり、多くの人が投資に興味を持ちました。
新NISAで投資熱が高まるのは良い事ですが、皆さん旧NISAのことを忘れてはいないでしょうか。旧NISA枠を使用して投資していた方は非課税期間を意識する必要がありますので、今回は旧NISA枠をどうしたら良いかの話をしていきたいと思います。

旧NISAのおさらい

まずは旧NISAを簡単におさらいします。
旧NISAは「一般NISA」と「つみたてNISA」があります。現行の新NISAと違いどちらか一方のみしか運用できないのが特徴でした。
旧NISAの特徴を現行の新NISAと比較した表１が以下になります。

旧NISA口座に資産がある人は、旧NISA期間が終わっても売却せずに保有し続けることができます。ただし非課税期間に注意する必要がありますので次章から解説していきます。

旧NISA枠って放置しても大丈夫？

旧NISAの特徴について前章で話しましたが、旧NISA口座に資産が残っている人はどうすれば良いのでしょうか。特につみたてNISAをしていた人はまだ口座に資産が残っている人が多いのではないでしょうか。
私の結論としては、非課税期間中に売却するほうが得かと思います。理由の前に旧NISA口座を放置するとどうなるのか説明します。

▲旧NISA口座を放置した場合
旧NISAを放置して非課税期間が終わってしまった場合、旧NISAにあった資産は課税対象である特定口座に移動してしまいます。旧NISA口座から新NISA口座に資産を移動することはできません。

上記から約20％が税金として取られてしまう特定口座に移動する前に売却してしまったほうが良いでしょう。ただし考え方によっては売却せずに特定口座で運用を続ける選択肢もあると思いますので次章でパターン別の例を紹介します。

旧NISA枠の運用方法（パターン別）

旧NISAの運用例をパターン別で参考までに紹介します。

パターン１：一般NISAに資産が残っている場合

一般NISAは多種多様な商品が運用できるため一概には言えません。
ただし一般NISAは非課税期間が5年なので、非課税期間内の良きタイミングで売却したほうが良いと思います。新NISA枠に余裕がある場合は、すぐに売却して新NISAで買い直しても良いと思います。
新NISA枠に余裕がない場合でも、非課税期間内に売却してしまったほうが税金の観点から良いと思います。その後まだ魅力的な銘柄であれば新NISAの枠を空けるか、課税口座で持ちましょう。

パターン２：つみたてNISAに資金が残っているかつ利益が出ていない場合

利益が出ていない場合は、非課税期間終了前でも売却して新NISA口座で運用をしたほうが良いかと思います（旧NISAで売却して新NISAで買い直す）。つみたてNISAで利益が出ていない場合は商品選びが間違っていることが原因かと思いますので新たな商品を新NISA運用したほうが良いかと思います。
運用期間が短すぎて利益が出ていない場合は非課税期間ギリギリまで売却を待っても良いですが、買い増しできないので大きな利益は期待できないと思います。
数年後には利益が出ている自信がある場合でも、買い増しできない旧NISA枠に残しておくより新NISAで買い増ししていったほうが複利の力も働きますので旧NISAに放置は基本的にやめたほうが良いと思います。

パターン３：つみたてNISAに資金が残っているかつ利益が出ている場合

新NISA運用資金にも全く困っていない方は非課税期間ギリギリまで放置で大丈夫です（新NISA枠を最大限に活用できている人は放置）。 新NISAの投資枠を資金がなく使いきれない人は、旧NISAは売却して新NISAの資金にするのが良いと思います。

まとめ

新NISAが始まり投資に挑戦する人が増えていますが、旧NISAから投資をしていた人は旧NISA口座にある資産も忘れないようにしましょう。つみたて投資は非課税期間が長いため忘れないようにする必要がありますし、一般NISAは非課税期間が短いため今でも旧NISA口座に資産がある人は早急に確認してみましょう。
旧NISAは非課税期間のうちに売却することが、ほとんどの場合で良い判断になると思います。