【失業手当の計算方法】失業手当が減るケースも??

会社を退職した際は一定の条件で失業手当が受給できます。転職する人の準備期間、定年退職、早期退職の人でも失業手当は受給できますので、非常に有用な制度になっています。
そんな失業手当はいったいいくらもらえるのか、皆さんはご存知でしょうか。
今回は失業手当の金額がどのようにして決まるのかを実際の例を紹介しながら話していきたいと思います。
本記事は令和7年3月時点での情報になります。

失業手当の計算方法

雇用保険で受給できる一日の金額は、基本手当日額と呼ばれます。 基本手当日額は、原則として離職した日の直前6か月で毎月支払われた賃金の合計(賞与(ボーナス)や臨時的な手当は除外)を180で割った金額(「賃金日額」と言います)の、およそ5~8割(60~64歳は4.5~8割)となっており、賃金が低い人ほど高い給付率が適用されます。(詳細が知りたい方は厚生労働省のホームページに賃金日額に伴う割合が記載されています)
ただし、退職前の収入がどれだけ多くても上限があるので注意です。
また、賃金日額は上限額も決まっていて、以下の表1のようになっています。

年齢区分賃金日額上限額
~29歳14,130円
30~44歳15,690円
45~59歳17,270円
60~64歳16,490円
表1 賃金日額の上限額(令和6年8月時点)

賃金日額は前年度の毎月勤労統計における平均給与の変動比率によって、毎年8月1日以降に変更されることがありますのでご注意ください。

失業手当の1日当たりの上限額

基本手当日額は年齢に応じて上限額が設定されています。退職前の収入が多い場合でも、上限が設定されている点に注意が必要です。
上限額は以下の表2になります。

年齢区分基本手当日額上限額
~29歳7,065円
30~44歳7,845円
45~59歳8,635円
60~64歳7,420円
表2 基本手当日額の上限額(令和6年8月時点)

また、下限額は以下の表3になります。

年齢区分基本手当日額上限額
全年齢共通2,295円
表3 基本手当日額の下限額(令和6年8月時点)

基本手当日額は前年度の毎月勤労統計における平均給与の変動比率によって、毎年8月1日以降に変更されることがありますのでご注意ください。

失業手当の受給日数

次に失業手当を受け取ることができる日数はどのくらいでしょうか。
受給する人や状況によって様々ですが、受給日数は主に以下の3パターンになります。(表4,5,6)

算定基礎期間(※1)10年未満10年以上
20年未満
20年以上
全年齢90日120日150日
表4 定年、自己都合、懲戒解雇、契約期間満了等で離職した方
算定基礎期間(※1)1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満90日90日120日180日
30歳以上
35歳未満
90日120日180日210日240日
35歳以上
45歳未満
90日150日180日240日270日
45歳以上
60歳未満
90日180日240日270日330日
60歳以上
65歳未満
90日150日180日210日240日
表5 倒産や解雇、雇止め等により再就職の時間的余裕がなく離職を余儀なくされた方
算定基礎期間(※1)1年未満1年以上
45歳未満150日300日
45歳以上
65歳未満
150日360日
表6 障害者等の就職困難者

※1算定基礎期間…雇用保険被保険者として雇用された期間。

基本手当を受けることができる期間は、離職日の翌日から1年間となっています。ただし上記表から、受給日数が330日の方は1年間+30日、受給日数が360日の方は1年間+60日になっています。この期間を過ぎた場合は、受給日数が残っていても基本手当は支給されません。
認定日までに求職活動を行わない場合、該当期間の基本手当は支給されず、結果として受給可能期間内に全額を受け取れなくなる可能性がありますので注意してください。

★失業手当受給の実例(金額が減ってしまうケースあり)★

次に実例に基づいて失業手当がいくらもらえるのか見ていきたいと思います。詳細な計算内容はハローワークで行われますので今回は実際の支給額から逆算して数値を求めています。
以下の図1は実際の離職票の一部を抜粋したもので、離職日から遡って1年の所得を示しています。

図1 離職日以前の給与所得情報(実際の離職票から抜粋)

①賃金日額を計算
まずは図1を参考に賃金日額を計算します。
賃金日額は、退職前6か月の給与総額を180日で割った金額なので以下の計算になります。

②基本手当日額の計算
次に基本手当日額を計算します。年齢と給与によって給付率が異なります。今回の例として取り上げるのは離職時の年齢が29歳以下になります。

③実際の支給例
上記で計算された基本手当日額(6,321円)が認定日後に支給日数に基づいて振り込まれることになります。今回の例では支給期間が90日間になるので、1月から支給されたとして認定日に不備なく受給した場合の例は以下のような支給になります。認定日はおよそ4週間に1度ですが祝日などの都合もありますので、認定日ごとの金額は日数に応じて変動します。
・1月08日…145,383円
・1月29日…132,741円
・2月26日…176,988円
・3月26日…113,778円

★失業手当が減るケース
上記の実例を見て気づく人もいるかもしれませんが、本来もらえる失業手当が減ってしまうケースがあります。
それは「退職前に有給休暇を大量に取得する」ことです。
図1を見ると退職前の2か月間有給を取得している(基本給のみになっている)ことが、給与所得からわかります。退職前に残った有休を消化したい気持ちはありますが、有給を大量に取得した場合は失業手当に影響が出る可能性があることを考慮しましょう。
ただし失業手当には上限もありますので、基本給が多い方は有給を多く取得しても失業手当が減らない可能性もあります。失業手当を上限ギリギリまでもらいたい方は、退職前に自分の給与所得と有給のバランスを考えてみても良いかもしれません。

まとめ

今回は失業手当がいくらもらえるかについて話してきました。
大体の金額は今回の記事を参考にするとわかると思いますので、失業手当を受給予定の方は、自身の給与を基に計算してみてください。

スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました