株価が下落し続けているとき、皆さんならどうしますか。
被害を最小限にするために損切りをするのも良いですが、今回は株価暴落を逆にチャンスとした場合の戦法「ナンピン」について紹介します。
ナンピンとは
ナンピンとは、保有する資産の価格が下落した際に、追加で同じ資産を購入することで平均取得価格を引き下げる手法です。下落時に安く買い増すことで、将来の価格回復時に利益を得やすくする効果があります。
イメージとしては以下の図1のようになります。

メリット
ナンピンには以下のようなメリットがあります。
・平均取得価格が下がる
株価下落時に買い増しを行うことで、平均購入単価が下がります。株価が反発した際により多くの利益を得ることができます。
・長期投資と相性が良い
株式市場は長期で見ると右肩上がりです。長期投資の場合、安く取得できる点が魅力です。
・ドルコスト平均法と似た効果がある
定期的に買い増しを行うドルコスト平均法と同じような効果が期待できます。
デメリット
ナンピンには以下のようなデメリットがあります。
・損失拡大のリスク
価格が下落し続けた場合は、株価が反転するまで損失が拡大し続けます。
・資金不足のリスク
ナンピンを繰り返すと資金に余裕がなくなる可能性もあります。他の投資チャンスを逃す可能性もありますので注意してください。
・精神的ストレス
下落相場で買い増しを行うことは、基本的に損失が増えるため精神的なストレスが大きいです。 ・株価が反転しないリスク
もちろん株価が反転しない事も考えられます。その場合は損失を増やすだけになる可能性があるため注意が必要です。
ナンピンの対象にするべき銘柄
ナンピンの対象に適した銘柄はどのようなものが良いのでしょうか。ナンピンに適している銘柄の特徴を以下にまとめてみました。
・優良企業であること
業績が安定しており、成長を続けている企業であれば株価回復後も成長が期待できます。暴落前の株価が右肩上がりであれば株価反転後も上昇が期待できます。
・流動性が高いこと
株価の出来高が少ないと株価が反転しないことも考えられます。
・配当を継続していること
配当を継続している銘柄は安定した企業と判断できます。配当銘柄はそもそも長期投資に向いているのでナンピンには向いていると思います。
注意点として株価暴落の時にナンピンは有効な戦略となり得ますが、あくまで日経平均全体が下がっているときに限定したほうが良いです。日経平均が全体で暴落した場合は、企業の業績などに関係なく株価が下がっているということなので、その外的要因が解決されれば株価が上昇する可能性があります。逆に個別株が暴落する場合は、その企業に何らかの原因がある可能性が高いため株価が戻らない可能性が高いです。
まとめ
今回は投資手法のナンピンについて解説しました。
株価の暴落は株式投資をしていれば経験することになるでしょうが、その時にどのような作戦で乗り切るか、またチャンスに変えるかは人それぞれです。自分に合った投資スタイルで投資を行いましょう。
ナンピンするときはまず、資金に余裕があるかを確認することが重要です。
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