【人権なし?】末端SEの末路(IT企業のピラミッド構造)

IT業界では常識ですが、IT業界は基本的に断層構造になっています。これはピラミッドで表したりするのですが、ピラミッドの上と下では仕事内容自体が変わってきます。また仕事内容だけでなく収入や労働時間なども変わってくるため、IT業界へ就職を希望している人はどんな仕事をしたいかによって会社を選ぶ必要があります。

今回はIT業界のピラミッド構造とそんなピラミッドの中で働いている私の体験をお話ししたいと思います。

IT業界のピラミッド構造

まずはIT業界のピラミッドについて解説します。基本的にIT業界は多重下請けと呼ばれる状態になっています(図1参照)。

クライアントから発注された仕事はピラミッドを下っていくイメージで流れていきます。IT業界の仕事は上流工程~下流工程まであり、ピラミッドの上は上流工程(要件定義等)、ピラミッドの下は下流工程(プログラム開発)を実施していると思って大丈夫です。今のIT業界はピラミッドの下に行くほど技術的な仕事をしており、ピラミッドの下に行くほど給料が少なく、ピラミッドの下に行くほど企業数が多いです(図2参照)。

皆さんの周りで、IT企業で働いていますという方は、ほとんどが3次請け以降の企業で働いているかと思います。実は日本のエンジニアのうち約90%以上は3次請け以降の企業で働いていると言われています。3次請け以降の企業は給料も少ないのでIT業界で転職や離職率が高いのはこれが原因ですね。

ちなみになぜピラミッドの下に行くほど給料が少ないのかというと、基本的にピラミッドの下に行くほどその企業の利益が少なくなるためです。

ピラミッド構造企業の特徴

〇一次請け企業、二次請け企業

・比較的大手の企業が多い

・顧客(クライアント)と直接打ち合わせを行う

・リーダー的な役割を担い、ピラミッドの下の企業に指示を出す

・要件定義、設計などの業務を担うことが多い

・給料が高い

〇三次請け以降の企業

・企業数が多い

・顧客(クライアント)と打ち合わせすることはなく、一次請け企業、二次請け企業と打ち合わせを行う

・開発、試験などの業務を担うことが多い

・給料が低い

・自社の社名を使えず、元請け会社の社名を使うことが多い

私が働くピラミッド

私もIT業界で働いているのでもちろんこのピラミッドに属しています。

かなり大きなシステムなので複数の会社が携わっているのですが、今回はそんなピラミッドで働く私が思ったことを書きたいと思います。

まずは私の現場の構造を紹介します(図3参照)。

ちなみに私の現場は要件定義からリリース後の保守まで半年周期で行っています。リリースしたら完了というわけではなく、次のリリースに向けて開発が始まりますので非常に大掛かりなシステムです。

  • ①クライアント

→実際に開発したシステムを使用する顧客

  • ②クライアントのシステム部門

→顧客のシステム専門部門、クライアントの要望を基に元請け会社と調整する

  • ③元請け会社

→マネジメント的な役割を行う、設計や試験などの実作業は下請け会社に任せる、顧客との打ち合わせが多い

  • ④下請け会社(私が所属している)

→設計、試験など実作業を行う(設計書などの成果物は元請け会社の社名で作成する)、顧客と実際にうち合わせすることはほぼない、元請け会社のとの打ち合わせが多い

  • ⑤孫請け以下

→下請け会社のパートナー(下請け会社の社名で活動する)

※今回紹介したのはあくまで私の現場の例になりますのですべての現場で共通するわけではありません。

まとめ

今回はIT業界のピラミッド構造について話してきました。

ピラミッド構造には収入格差などの明確な差があるため、IT業界ではステップアップとしてピラミッドを上るように転職していく人が多いです。

ただあくまで私の意見ですが、IT業界はピラミッドのどこにいても残業が多いです。

まぁだったら給料の多いとこで働きたいですね。。

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