日本の長い歴史で株価は成長を続けてきました。成長を続ける中で、株価が大暴落したこともありました。これからも大暴落が起きる可能性はあるため、今回は過去の株価暴落を学んでいきたいと思います。
暴落一覧(チャート)
まずは、今回取り上げる暴落の歴史を日経平均のチャートと共に見ていきます。
以下の図1がチャートになります。

ブラックマンデー(1987年)
ブラックマンデーとは1987年に起こった、ニューヨーク株式市場の大暴落のことです。この大暴落をきっかけに世界同時株安となりました。
暴落の背景:当時のアメリカは財政面、貿易面などで赤字拡大、金利の上昇などで投資家心理が不安になったことが原因とされています。また、自動売買プログラムが売りを加速させたこともあり、サーキットブレーカーが導入されていない状況でしたので一気に大暴落になったと推測されます。
日本株への影響:ニューヨーク市場の大暴落を受け、約15%の急落を記録しました。
日本株の回復期間:日本株は約5か月で急落前の株価に戻っています。
日本でのブラックマンデーの影響は以下の図2の期間になります。

バブル崩壊(1990年)
バブル崩壊は1990年代初頭に日本で発生した、株価や地価が急落した出来事です。それまで急上昇していた株価が泡のように一瞬ではじけ飛ぶ様子からバブル崩壊と呼ばれています。
暴落の背景:日本銀行が過熱したバブル経済を抑制しようとして、金融引き締めを行った。
日本株への影響:1990年1月、日経平均株価がピークの38,915円を記録後、株価が急落して1992年には14,000円台まで下落しています。
日本株の回復期間:株価急落後、日本経済は長期停滞期、いわゆる『失われた10年』を迎えました。2015年以降からは株価が上昇気配であり、2024年には株価がバブル期のピークである38,000円台を上回りました。
バブル崩壊の影響は以下の図3の期間になります。

ITバブル崩壊(2000年)
ITバブル崩壊は1990年代後半に起きた、アメリカを中心としたインターネット関連企業の株価急騰と相場が崩壊した現象です。
暴落の背景:アメリカが景気の過熱を抑制するために利上げに踏み切ったが、この利上げにより市場に不安が一気に広まったとされています。
日本株への影響:日本でもアメリカのITバブルの影響で一時的に株価が20,000円台と高値を付けましたが、長くは続かずにすぐに失速しています。2001年には株価が10,000円台まで落ち込んでいます。
日本株の回復期間:ITバブルの崩壊から株価が戻るまでに約6年かかったとされています。
ITバブル崩壊の影響は以下の図4の期間になります。

リーマンショック(2008年)
リーマンショックは2008年9月に起きた、世界的な金融危機、株価下落です。
暴落の背景:アメリカの投資銀行「リーマンブラザーズ」の経営破綻。
日本株への影響:株価が暴落し、バブル崩壊後の日本市場で最安値を記録しました。
日本株の回復期間:2009年初頭に底打ちした後、2013年に入り緩やかに回復しています。
リーマンショックの影響は以下の図5の期間になります。

東日本大震災の影響(2011年)
2011年3月11日に発生した東日本大震災後の株価下落になります。
暴落の背景:大規模な震災による企業活動の停止。
日本株への影響:震災発生後、日経平均は大きく下落しました。
日本株の回復期間:震災前の10,000円台に戻り、継続して上昇を続けたのは2013年になります。
東日本大震災の影響は以下の図6の期間になります。

コロナショック(2020年)
コロナショックは新型コロナウイルスの感染拡大による影響での株価下落になります。
暴落の背景:新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停止。
日本株への影響:2020年2月から3月にかけて、大幅に下落しました。
日本株の回復期間:約半年でV字回復しています。
コロナショックの影響は以下の図7の期間になります。

令和のブラックマンデー(2024年)
2024年8月5日に起きた株価大幅下落のことで、1987年のブラックマンデーに次ぐ下落率であったことから令和のブラックマンデーと呼ばれています。
暴落の背景:日本銀行が利上げを発表したこと。
日本株への影響:2024年8月5日に1日で4000円以上の下落となり、過去最大の下落幅となりました。
日本株の回復期間:8月5日以降は31,000円台から回復を見せて、10月には38,000円台~40,000円台になっています。
令和のブラックマンデーの影響は以下の図8の期間になります。

トランプ関税ショック(仮)(2025年)
トランプ関税ショック(仮)は、トランプ大統領が各国に関税の追加発表をしたことで、世界同時株安となりました。
暴落の背景:トランプ大統領が各国に追加関税を発表したこと。
日本株への影響:トランプ大統領の関税発表後に4月7日に株価は過去3番目に大きい下落幅となりました。その後も株価は乱高下が続いています。
日本株の回復期間:本記事作成の2025年4月中旬時点で株価は回復には至っていません。
トランプ関税ショックの影響は以下の図9の期間になります。

まとめ
今回は株価暴落の歴史について調べてみましたが、暴落の前にバブル経済がいかに異常な現象であったかを改めて実感しました。
バブル崩壊後は様々な暴落がありましたが、日本企業の頑張りで近年はバブル期に匹敵する株価になっていました。と感じていた矢先に、再び暴落が起きたことを考えると、私はこの記事を書いていて日本株がこれからどうなっていくのか、さらにわからなくなってしまいました。
日本企業には暴落に負けずに頑張ってほしいという願いを込めて本記事を終了します。
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