高配当株で不労所得を得ることが私の夢です。
将来、働かずに不労所得だけで暮らすためには、高配当株投資が一つの鍵になると思っています。
今回は今後持ち続けたい高配当株を自分なりに徹底分析していきたいと思います。皆さんの参考になるように詳しく、わかりやすく分析していきますので見ていってください。
今回は「積水ハウス」を徹底分析します。(2025年10月31日時点の分析です)
株価
評価:★★★☆☆
積水ハウスの株価の推移は図1の通りです。株価は現在3,300円付近となっています。

積水ハウスは、2024年に最高値をつけた後に下落相場となっておりますが、近年は堅実に株価を上げてきたと言えます。
株価は3,000円を超えていますので、とても高額というわけではないですが、まとまったお金が必要になることから評価は星3つとします。
業績
評価:★★★☆☆
積水ハウスの業績を調べると、売上・利益共に成長を続けており、好調に見えます。
ただし、いくつかの懸念点もあります。
一つ目の懸念点は、利益率の減少です。
売上・利益は堅調に上がっているように見えますが、売上総利益率や営業利益率は減少傾向にあります。売上が急激に増加したことによる要因のみであれば問題ないのですが、資材高騰や特定事業の損失、税負担増大などの懸念もあります。
二つ目の懸念点は、外国事業の減益です。
国際事業は競合他社と比較した上での強みではあるのですが、2025年の中間報告を見ても調子が悪いと言えます。
上記のことから、積水ハウスの業績評価は、星3つとします。
配当
評価:★★★★★
積水ハウスは、株主価値の最大化を重要課題としているため、配当にも力を入れています。配当性向は40%前後となっており、配当金も右肩上がりで増えています。
積水ハウスの競合と比較しても、配当に関する数値は素晴らしいの一言ですので、評価は星5つとします。
優待
評価:★☆☆☆☆
積水ハウスは、株主優待制度も存在します。
現在は1,000株を保有する株主に、「魚沼産コシヒカリ(新米)」が5kg分贈呈されます。優待利回りは低く、大口の長期保有株主をターゲットにしています。この点は評価できないため、評価は星1つとします。
市場
評価:★★★☆☆
積水ハウスは、国内市場において大和ハウス工業、住友林業といった大手建設・住宅メーカー、三菱地所のような不動産開発企業と競合関係にあります。競合と比較して、積水ハウスの競争優位性は、環境技術や工業化建築技術であり、この技術優位性で国内市場での高価格帯でのポジショニングをしています。さらに、海外(主にアメリカ)向けの販売も多く、この点でも他社との差別化が図れます。
ただし、日本国内の住宅市場には人口減少と世帯数減少という大きな問題を抱えています。この問題は住宅市場に大きなマイナス要因であることから、市場の評価は星3とします。
将来性
評価:★★☆☆☆
積水ハウスの将来性は、国際成長力にかかっています。国内市場の縮小は避けられないため、国内での利益を維持しつつ海外市場のシェアを拡大する必要があります。
現状だけで判断すると、国内市場には期待できず、海外市場も伸び悩んでいるという評価になりますので、評価は星2つとします。
安全性
評価:★★★★☆
(★☆☆☆☆:とても危険(リスク大)~★★★★★:とても安全(リスク小))
積水ハウスは国内の住宅市場で、技術力を生かしシェアを獲得しています。国内市場の縮小という問題はありますが、今後も技術優位性で国内市場では確固たる地位を築いていくでしょう。
一方で、海外市場の拡大は積水ハウスを大きく成長させる要因となりますが、思うような成果が得られなかった場合、企業としては衰退していく可能性もあります。
上記のことを踏まえて、安全性の評価は星4つとします。安定という点においては非常に評価できます。
合計スコアと総括
積水ハウスの合計スコアは21点(35点満点)となります。各評価は以下の図2のようになります。

★総括★
・国内市場が成熟している
→縮小トレンドですので、大きな成長は見込めません。
・国際展開の不透明さ
→今後の成長に直結しますが、直近での減益や、金利上昇などの懸念点も多いです。
・ストックビジネスの安定性
→リフォーム、賃貸管理事業といったストック型収益は、景気や金利の影響を受けにくく、高い利益率を維持しながら収益構造を強固にしています。
・あの事件があっても絶好調
→今回の分析とは関係ありませんが、ドラマでも話題となった地面師事件を乗り越えた企業力は本物か。
まとめ
今回は積水ハウスについて分析してみました。
積水ハウスは、国内市場の成熟化という構造的な課題を、安定的なストックビジネスと積極的な国際展開を武器に戦っています。安定企業ではありますが、直近の業績を見ると素直に評価できない部分もあるため、住宅関連の銘柄を探している人は、競合他社も含めて考えてみてください。
今回の分析は私の視点ですので、あくまで参考程度で投資対象として検討してみてください。

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