【日本郵船(9101)】スコア比較で人気の高配当株を徹底分析

高配当株で不労所得を得ることが私の夢です。
将来、働かずに不労所得だけで暮らすためには、高配当株投資が一つの鍵になると思っています。
今回は今後持ち続けたい高配当株を自分なりに徹底分析していきたいと思います。皆さんの参考になるように詳しく、わかりやすく分析していきますので見ていってください。
今回は「日本郵船」を徹底分析します。(2025年9月1日時点の分析です)

株価

評価:★★☆☆☆
日本郵船の株価の推移は図1の通りです。株価は現在5,000円台前半となっています。

図1 日本郵船の株価推移

2021年から長期的に上昇を続けていて、現在は高値圏で乱高下しています。株価自体は5,000円を超えているため、簡単に手を出しにくいと判断して評価は星2つとします。

業績

評価:★★☆☆☆
日本郵船の業績は、2022年から2023年で過去最高益を記録しています。その後は利益が減少傾向となっています。一時期の高利益は新型コロナウイルスによる影響で、コンテナ運賃が急騰、物流需要が急増したためであり、現在はそれらが落ち着いたことによって利益が下がっています。
直近の利益が下がっており、今後の見通しも減少傾向であることから、評価は星2つとします。

配当

評価:★★★★☆
日本郵船は、利益還元を経営上の最重要課題として位置付けています。業績の見通し等から総合的に判断して、配当性向の目安を30%に設定しています。
直近の配当も、業績によって変化するのが特徴的で、安定を求める人には向かない可能性があります。
高配当株の特徴の一つとして、累進配当や安定が魅力であり、日本郵船は減配の可能性も高い企業になるので、配当利回りは高いですが、その点を鑑みて評価は星4つとします。

優待

評価:★★☆☆☆
日本郵船は、株主還元として配当だけでなく、株主優待も存在します。優待内容はクルーズ船の割引券になります。
高配当株で優待が存在するというだけで評価はできるのですが、さすがに使用用途が限定されますので、評価は星2つとします。

市場

評価:★★★☆☆
日本郵船は、その名の通り海運業を中心としている企業です。
競合企業としては、商船三井や川崎汽船が挙げられます。国内の海運業では日本郵船が売り上げや利益面で判断すると、優位に立っています。
ただしコンテナ事業は国内大手3社が協力する形(2017年)となっており、海外の競合企業と競争している形になります。
国際市場では上位ではあるものの、国外では海外企業が大きなシェアを持っていることから、評価は星3つとします。

将来性

評価:★★★☆☆
海運業界は、数年後まで安定した成長が予測されています。
日本郵船は中期経営計画を発表しており、2026年までは大規模な投資も行っていくとしていますので、現時点の業績で利益が減っているのも納得できる部分もあります。2030年、2050年を見据えたプランであることから、今後の動きに注目でもありますが、現時点では業績に結果が表れていない点と、次の項目で説明する危険性の部分を踏まえて、評価は星3つとします。

安全性

評価:★☆☆☆☆
(★☆☆☆☆:とても危険(リスク大)~★★★★★:とても安全(リスク小))
日本郵船は、特有のリスクを複数抱えている企業だと分析します。
まず一つ目に、地政学リスクの影響力の高さです。
地政学リスクは、多くの企業に影響しますが、海運業は直接的かつ深刻な影響を受ける可能性があります。過去には紛争の影響で船舶運航を一時停止したこともあります。ただし特定の状況下では、逆に企業の収益を押し上げる要因にもなるため、一概に悪いとは言えません。
二つ目に、構造的課題です。
私はこれが深刻な問題と捉えているのですが、海運業は高齢化と人材不足が顕著です。若い人材が育たない、そもそも人材がいないというのは、今後の企業の成長や競争力を大きく損なう要因になります。
以上のことから高配当株の中でもリスクは高いと判断して、評価は星1つとします。

合計スコアと総括

日本郵船の合計スコアは17点(35点満点)となります。各評価は以下の図2のようになります。

図2 日本郵船の投資スコア

★総括★
配当は業績に大きく依存する
→良い面も悪い面もありますが安定を重視するなら評価は低い
株価の動きが激しい
→長期投資としては買うタイミングが難しい(短期投資のほうが向いている可能性)
日本の海運株では優位
→日本の大手海運株の中では地位を築いています(高配当株のポートフォリオに海運株を入れたい場合はおすすめ)
高齢化・人材不足が顕著
→海運業の成長・競争力のリスクは大きい

まとめ

今回は日本郵船について分析してみました。
日本郵船は良くも悪くも業績次第で配当金が大きく変わります。人気の高配当株企業では基本的に減配をしない企業が多いですが、日本郵船はそうではありません。
株価の動きも高配当株の中では激しいため、むしろ短期投資に向いているのではないかと思うこともあります。高配当株でポートフォリオを作成するときに、どうしても海運株を入れたい場合はおすすめですが、買うタイミングも難しいので海運株にこだわりがない人には基本的にはおすすめしません。
今回の分析は私の視点ですので、あくまで参考程度で投資対象として検討してみてください。

スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました